2011年08月28日

うさぎドロップ 8話 おじいちゃんのだいじ

うさぎドロップでは毎度なんでもないところで、ぐっとくることがある。

何度でも書くが、通夜のとき横を通り過ぎるりんに気づいて大吉が煙草の火を脇に寄せる、この動作ひとつで、彼の子供に対するスタンスがわかる。(その後禁煙に成功したみたいだが)目に見える出来事だけでなく、些細なことの積み重ねで大吉の人柄の良さを描いている。浴衣姿のりんの髪の毛がしっかり結わえられているのも、大吉が頑張っている証だ。こんな風に、りんと大吉の何気ないやり取りや、描かれている状況の向こうに、二人の日常が透けて見えてくる。アニメ版うさぎドロップの凄さはここだ。とても根気のいる作業だし、キャラクターをよほど掘り下げていないと出来ないことだと思う。その丁寧な情熱に、わたしたちは夢中になる。

今週は正子さんの主張も少し描かれました。
子供を捨ててまで好きなことを選んでしまった自分には、この道を進む義務があるのだという風に、「絶対に仕上げてみせる」と真っ暗な画面で呟かれた一言が、思い詰めているようで、痛々しくて辛かった。宗一の影を大吉の背中に見ているところは、どうなのって感じでしたが、りんの成長に気づいたところは評価すべき。宗一の死を乗り越えようとするりんと、まだまだ囚われたままの正子。大人になると傷の治りが遅くなるのだよ・・・。

正子の呟きのあと、真っ暗闇の中で灯るろうそくの火。
吹き消したケーキの火がひとつだけ残ってまた火がついたって描写。
ここ、正直ほっとしたんですよね。
そこに正子はいないのだけれど、いつか彼女も救われるんじゃないかって、希望の持てる演出だと思います。りんと大吉が笑い合うようすと、正子の修羅場な状況では天地の差があるけど、いつか彼女も。そして自分もと。やさしい演出だと思う。(それとも原作どおりなのかな? だとしたら凄いなあ)

2011年08月28日

BLOOD-C 7話 うかりける

わんこじゃなかったーーー!
って衝撃で全部吹っ飛んだ。

ますますCLAMPの集大成の色が強くなってきました。
四月一日の存在(どうしてわんこの姿なのか?という疑問)よりも、彼が存在する意味(願を叶えるためにそこにいる事実)が重要であって、HOLiCを読んでいなくても問題ないだろう。(アニメ化された部分だけでもまだ足りない) いやはや思い切ったことをするなあ。ここまで視聴者を突き放す作品は珍しいです。受け手を信じていると言えば聞こえは良いですが、これくらならついて来るだろうって線引きがなんとも大川さんらしい。

どうやら「願い」と「約束」は別のようですね。
それぞれに関連したことが混ざり合っているので、少しわかりづらくなっています。

さて、四月一日は誰の願いを叶えるために、ここにいるのでしょう。
小夜が四月一日の店に行ったのか、あるいは夢の中で出会ったのかは不明ですが、時折よぎるあの惨劇の前か後に、二人は顔を合わせている。そして誰かの願いを叶えるために、四月一日は小夜のそばにいる。わんこの姿でないとこの世界に紛れ込めなかった。ここまでが事実。危険を冒してまでこの世界に在ろうとするのは、願いを叶えなければならないからで、それは、すでに対価が支払われていることを意味しています。

とはいえ、あの四月一日が彼らの賭け事に賛同するような形で、願いを叶えるとも思えない。憶測ばかりですが、急を要することだったのだろうと想像。あの惨劇そのものが、二人が出会うきっかけになったのかもしれません。

問題は「文人と小夜がなにを賭けたのか」です。
人が人であるために必要なこととは、なんでしょうか。
後天的なもので人の性質は変化するのか、これは実験でもありそうです。

つたない戦い方はやはりわざとだったことも判明。
とすれば小夜が力の半分対価に支払った、とも考えられますが・・・。
小夜に記憶がないのは、彼らのゲームの条件のひとつだと思われます。
後天的なものの代表こそ記憶そのものですから。

それから、ここが隔離された世界であることも想像どおりでした。
通学途中に小夜が目にしたのは、表面上は整然と並ぶ建物と、その脇で雨風に晒され朽ちかけた車でした。長く人が住んでいない場所である証拠です。四月一日の件が目隠しになっていますが、今回も情報量は多めだったと思います。

今回の一首の解釈は専門の方にお任せして。
ここからは蛇足です。
「憂かりける人を初瀬の山おろしよ 激しかれとは祈らぬものを」
山おろしって相当厳しいんですよ。びゅうびゅう吹いて、布に覆われてない頬や手の甲に突き刺さるような感覚です。前に進めないくらい強烈な、痛みを伴った冷たい風なのです。この人は観音さまに「つれない人のなにを」願ったんでしょう。願いが聞き届けられた結果、つれない人の心が山おろしのように冷たく激しく乱れてしまったのだとしたら。ちょっとホラーですよね。

四月一日が言っていました。
「願いと対価は等しくなければならない。」
願った以上の結果が出てしまったとしたら、その分の対価をどこかで補う必要がでてきます。

☆ホラーと言えば、ギモーブの感触は「舌」で正解?
唇に近いところって・・・。相変わらずグロい。

☆時真はハジの役回りっぽい件
文人がこの世界を作ったのだとしたら、この世界に存在するものには全て理由があるはずです。唯芳は小夜の父親役として、記憶がないながら彼女のそばに存在することを許された人間のようですし、四月一日はイレギュラーとして犬の姿だから許されている。小夜に片思いする同級生役は委員長が担っていることを考慮すると、時真に与えられた役がなくなってしまう。小夜を案じつつ記憶も持っている風な時真は、このゲームの条件のひとつだとすれば、小夜側の駒と考えると筋が通る。小夜の「約束」の相手が時真だったら面白いのに。

2011年08月25日

BLOOD-C 6話 かぜをいたみ

きたね!
約束!特別!
「誰と?」ってわんことハモってしまいましたよ。

ほんと、CLAMPじゃなきゃここまで観てないと思います。
でもここまで観てて良かった。

小夜の見ている世界に破たんの兆し。
わんこは喋るわ、時真は「小夜」呼びを隠そうともしていません。彼女に危険を知らせようとする人々(父親、先生、時真)と、そうでない人間(文人、委員長)がこれではっきり描かれたことになります。

冒頭のモノローグは過去に交わされた問答の一部だったみたいですね。
小夜は誰となにを賭けたのか? 心身が深く傷ついた彼女を突き動かす約束とは、いつ誰と交わされたものなのか? いよいよですね。楽しみです。これまでのモノローグを確認すれば、結論は示されている可能性もありますね。これまた録画残しておけば良かった(泣)

ところで。
なんというか、あれですよね・・・。
この手の話はどうしても昴流と星ちゃんを思い出してしまうなあ・・・。

タイトルに使われている今回の一首。
「風をいたみ岩打つ波のおのれのみ くだけてものを思ふころかな」
突然の出来事に混乱するのは小夜ばかりで、(例えば行方不明のねねの件で学校がとりあえず休校になるくらいで)周囲はさほど動きのないように見えます。びくともしない世界と、体当たりで古きものにぶつかる小夜の対比は、まさにこの一首そのままです。

でもこれが偽りの世界だとするなら、こんなに悪意のあるタイトルはありません。(褒め言葉) あるいはこれもまた「気づけ」というサインなのでしょうか。

2011年08月19日

神様ドォルズ 7話 追憶の肖像

最近OPが阿幾と匡平のことのように聞こえて困る。
はて主導権はどっちが握ってる?

今回ようやく二人になにが起こったのか、阿幾が牢に閉じ込められた理由が明かされました。ただ肝心の匡平が村を出た理由はまだわからないままです。

恰好つけの匡平のことですから、日々乃さんへ語る中に自身の感情を挟まなかったせいもあるかもしれませんが、この事件のときの彼はほぼ空気です。空回りするだけの完全な部外者でした。阿幾が先生を殺したのではないとすでに知っていることからも、この事件をきっかけに村を出たとは思えません。村の因習を嫌って出て行ったとも考えられますが、それだと修理のためとはいえ、あっさり帰郷したことが不自然です。

阿幾に殴り掛かったことや、自ら拳を潰しかけたことから想像するに、匡平の中には激情が隠されています。その大きさ、暗闇を、自分の持つ力を、匡平は恐れているのかもしれません。阿幾が匡平にこだわる理由と、匡平が村を出た理由は、そこにある気がします。

セキではない阿幾がクラミツハを動かせたのは、匡平がククリを動かせるというフラグでしょうか?
村で疎外されていた阿幾と、なぜ匡平は普通に接することができたのでしょう。
いやー燃える萌える。

2011年08月15日

T&B19

バニーの両親を殺した真犯人判明の回。

記憶の混濁から精神的に不安定なようすを見かねて、事件当日の足取りを振り返ろうとバニーを連れ出した虎徹。母と娘からは帰郷の督促が続いているが、引退を口にできずにいる。

鏑木家の問題とバニーの問題、そしてルナティック。このあたりうまく連動してくると面白くなるんでしょうが、なんとなく小さくまとまってしまっているような気がします。話は王道だし決してつまらない訳ではないのだけれど、他のヒーローたちも魅力的なだけに、ちょっと損している気がします・・・。

記憶操作の能力がどういう仕組みなのかは不明ですが、新しい記憶を植えつけるというより、記憶の部分改変という風でした。本革に刺そうとしたあのピンバッジが肝になるんでしょうか。楓ちゃんのコピー能力でどうにかこうにかやっておじさん復活!バニーの記憶も復活!な展開とか。


なんて真面目に語る余裕なんてリアルタイムでは皆無でしたけどね!
ちょ、もう、これなんて昼メロですか?という・・・。
母親との電話を聞かれて引退話がバレるところから、怒涛の後半でした。
涙も流れるまま、マーベリックを見上げるバニーの茫然とした、絶望したような表情が本当に辛かった。

ヒーローのときも素顔を晒しているバニーは、いつでもどんなときでも爽やかな好青年を演じています。スポンサーの手前、そうしてポイントを稼いで公私区別なく24時間365日ずーっとバーナビーを演じていなくては、両親を殺した犯人に辿り着けないと信じていたから。なのに虎徹の前では子供のような嫌味を連発、苛立ちを隠さず、素の自分を見せていました。虎徹が信頼できる人間だと見ると、おじさんは虎徹さんへと変わり、尊敬の念を隠すこともしなくなります。

そんなバニーが、本当に久しぶりに声を荒げたのがあの瞬間です。
引退の理由を話して貰えないどころか、明らかに嘘だとわかる嘘で適当にごまかされたことが、彼にはショックだったろうと想像。これ以上傷つきたくない一心で必要以上にキツイ言葉を虎徹へぶつけてしまったのかなと。(尊敬と失望が紙一重だということを、彼はこのあとマーベリックとの会話で気づく、はずだったのですが、残念ながら記憶の改ざんによってなくなってしまいそうです)

一方、虎徹がいつまでたっても引退の話を打ち明けられないのは、相手がバーナビーだからでしょう。これがきっとネイサンやアントニオら、他のヒーローになら話せたと思う。(デレたバニーはネタっぽくみていたけど)若く力のある優秀な相棒からこうも真っ直ぐ信頼されては、失望させたくない・裏切れないと思うのは当然です。バニーが口にした台詞も、彼がつい過剰反応で吐き出しただけだと大人の虎徹にはわかったはずで、それでも思わず手が出たのは、バニーの台詞が虎徹が想像し恐れていたそのものだったからではないか?と思うのです。ハンドレッドパワーのせいで小さいときから暴力には人一倍気をつけてきたと思われる虎徹が、まだまだ子供だと思っている相手に、「つい手が出た」はずはないと。

まあ、失望させたくないは、失望されたくないと繋がっているわけで。
鏑木家とバニー。みんなで幸せになる結末がくるといいなあ。

2011年08月08日

BLOOD-C 5話 めぐりあひて

面白くなってきました。
以下ただの妄想、根拠なし。

まず第一に、これはすでになにか事件が起きた後の話だと考えてはどうでしょうか。
すでに亡くなっている母親、古きものと人間との間で交わされた約定、小夜を悩ませる光と頭痛。小夜と関わる者以外、古きものの餌となる人間しか出て来ないのもその事件が理由なのではないかと。そして恐らくその事件をきっかけに小夜の力は一部封印されている。戦闘がグダグダなのも頷けます。父親が毎晩娘に「おつとめ」をさせる理由も。

浮島地区がただの餌場だとすれば、小夜たちの通う高校の制服が黒基調なのも喪服っぽい。左袖からぶらさがってるのは喪章か。鎖に繋がれた囚人を連想させます。まあ、ただのモチーフと言われればそれまでですがw

全体を通して感じていた違和感はここでピークに達しています。
一見話が進まないように見えますが、修繕された世界を見せられていると思えば、変化がないように見えるのも当然です。この見せかけの平和を綻ばないように努めている者がいるはずです。その人たちには、本当の世界はいったいどんな風に見えているんでしょうか。小夜はそれを見ることができるのか、考えるだけでわくわくします。

とはいえ蓋を開けてみたら、ただの妄想か笑い話になりそうですね。
tanizakiの趣味がダダ漏れデスヨ・・・。

2011年08月08日

T&B18

思わず叫びに来ちゃったですよ。
うちは視聴環境から1週遅れです。


ヒーローを辞めると決意した前回の格好いいおじさんから、一転娘と母親に責められっぱなしのダメおやじに戻ってしまった感の虎徹。16話から17話にかけて、彼がヒーローを引退する決意を固めるまでの流れが良かっただけに、駄目っぷりが際立ってました。んー。でもこれが愛される所以でもある。ときどきハッとさせられるくらいがちょうど良い。

アニメが始まる前はヒーローのアンビバレイツを描いてくれるといいなあ、などと思っていたのだけど、このアニメは予想を越えていました。

ヒーローは市民を守るのが仕事。
一方で人間とネクストとの架け橋となる存在でもある。
クリームの過去話は当時珍しいことではなかったはずだ。最強と歌われたヒーロー・レジェンドの活躍を持ってしても、ネクストたちに対する差別は絶えなかっただろう。能力に目覚めたばかりの楓ちゃんのようすを見ていれば、人間が恐れる気持ちもわかる。根底にあるのは恐怖だと言ったジェイクの言葉は、半分当たっている。だからこそアカデミーがあり、ヒーローTVがある。もし研究のために作られたものであったとしても、両者の架け橋となれたなら、それは成功だったと思える。おじさん曰く、「虐げられる立場が逆になるだけ」じゃ意味がない。

バニーの混乱もまた恐れからくるもの。
ヒーローTVがやってきたことと、ルナティックの行動。そのどちらでもない虎徹。
市民たちは、今度こそ自ら選択するときがくるかもしれない。


ツンときてデレたらヤンバニとは・・・。
最後、虎徹の姿が出てきたときはぎゃーーでした。
黒幕はきっとあの人なんだろうが、これからのバニーの絶望を思うと気が滅入る。
  
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