2008年03月28日

しおんの王 第22話(最終回)

※tanizakiは原作単行本派です。本誌は読んでいません。アニメしおんの王も最終回を迎え、以下感想もネタバレです。未視聴の方はご注意を!
ってもう1週間経ってるし平気かな・・・。 

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第22話「明日へ」

アニメしおんの王も最終回を迎えました。
名人と紫音の対局の行方は? 八年前の事件の真相とは?

総評
ミステリーと将棋の融合という意味では、充分楽しめる内容だったのではないでしょうか。途中ミスリードの期間が長く中弛みしてしまったのは残念でしたが、これも将棋を扱う性質上、仕方なしだったと思います。(通常大きなトーナメントになれば数ヶ月掛けて行われます。複数のトーナメント期間が重なることもあれば、月に1、2回の対局という場合もあります)
最終回に向かって真相に近づいていく演出も、最後はなかなか効いていました。作品の主題が犯人当てではなく、犯人の動機にあることが更にミステリー性を強めたようです。また動機という意味では、紫音と羽仁名人の対比・類似性を22話でうまくまとめたなという印象でした。

羽仁名人が目指した高み
6話感想で「羽仁が目指す高み」について触れました。羽仁名人の答えは初めから一つだったのだと今更気づかされます。棋譜は永遠に残る。棋譜は棋士の思考の結晶だと思っています。最高の棋譜は一人では完成しない。相手にも同等の思考力が必要とされる。彼が名人になったのも、最強の棋士を待つためだったとも考えられます。

そして、悲しいかな、追い続ける限り(諦めない限り)その高みは永遠に届かない場所であるということです。故人山村に対する踏み台発言はさすがに不快でしたが、それでもまだ足りずに紫音を立てようとしたり。結局どこまで行っても飢餓感は満たされないのは明らかです。

「私はあなたとは違います。あなたよりもっと高みを目指します」
紫音が羽仁名人にラスト投げ掛ける台詞です。今回のタイトルどおり未来へ向けたメッセージ。届かない場所を追い続ける決意の言葉と受け取れます。

ここで羽仁名人は「違うかどうかいずれわかるさ」と言い放ちます。その強さ故に、常に消えない飢餓感ともどかしさとどう向き合うのか(裏を返せばそれだけ名人が紫音の強さを認めている証)

では紫音は今後どうなるのか・・・と一抹の不安が過ぎりますが、それもまた答えはすでに示されています。紫音の強みは受け。相手の強さに合わせられる、とは羽仁名人が認めたこと。とすれば彼女ならそれ相応の相手とうまく指していける、というのは穿った見方でしょうか。正当な見方で言えば、周囲の人々のおかげで強くなれたと言える紫音なら、一人で目指すのではなく、周囲の人たちと共に高みを目指そうとするんでしょうね。

蛇足のように付け足された件
紫音は五段となり角聖戦で決勝に
どうやら一年後の設定のようです。角聖戦といえば羽仁名人が初めて獲ったタイトルでしたか。対局室は昔安岡父と羽仁名人が対局した例の部屋だったような? なんとも感慨深いものがあります。

歩は無事プロになりました
3段リーグの対局相手が久谷ってのがまた(笑) おいおい久谷、強くなったんじゃなかったの? 一年後の設定とすると、あのトーナメントのせいで昇級できなかったのか・・・。アニメ版久谷はことごとく損な役回りですね。

沙織は女流名人から奨励会入り
え?一年で女流名人?そんな簡単になれるものなの?
それとも一年後ってtanizakiの見立てが間違ってますか・・・。紫音が順調に五段に昇段しているなら、間違いないはずなんですけど。さすがに数年後って設定かなあ。とするとその間久谷がずっとプロになってないのが変な感じだし(年齢制限の問題とか気にしてましたよね?)

うーん。紫音と沙織と歩の三人を同じタイミングでリスタートさせたかった気持ちはわかるけど、あまりの非現実さにちょっと吹き出してしまったよ・・・最後の最後に・・・。あ、最終回とは思えない画もあれでしたけど。

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2008年03月17日

しおんの王 第21話

※tanizakiは原作単行本派です。本誌は読んでいません

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第21話「真犯人」

八年前角聖戦で使用された将棋盤と駒を調べる横山刑事は、剥がれたマニキュアの欠片を発見。入院する神園九段の元を訪れ、居合わせた羽仁悟と共に、東京へ戻ることに。一方羽仁名人と紫音の対局は、紫音にとって難しい局面を迎えていた。

そろそろあらすじを書くのが難しくなってきました。
紫音と羽仁名人の接点が見つからない、と以前感想で書きましたが、今回やっと繋がりました。ただちょっと厳しさはありますね。それから一美が怯えていた理由が不明。疑うって何を? 殺人現場を見てしまったのであれば筋も通りますが、だったら悟へ留守電にメッセージ残すなんてレベルじゃないはずです。

山村から将棋を託された紫音。
対局中に倒れた山村を間近で見ていた羽仁名人もまた同じか。

蘇る記憶
事件当日の記憶を思い出した紫音。今回タイトルがタイトルだけに疑う気はありませんが、しかし彼女が思い出したのは、将棋を指した相手のことだけです。(まあ血がべったりの包丁持ってるあたりでアウトですけど)気になるのは、記憶の中で犯人が手袋をしていたことでしょうか。仮に横山刑事の言うとおり、犯人が指紋を残さないようにマニキュアを塗っていたなら手袋なんかする意味ない気もします。念のため、と言われればそれまでのことですかね。

マニキュアは紫音と将棋を指すために塗っていた、という方が正しいかもしれない。手袋したままでも将棋は指せるけど、犯人にとって重要な対局であれば、不純なものは挟みたくなかったでしょうし。(歩やお母さんのお弁当を疎ましく感じているくらいだから)

今週の一番の衝撃は
八年前も同じ服だった羽仁名人!!
アニメだから仕方ないってわかってますよ!
わかってますけど(笑) ねえ(笑)
それに比べて歩君は・・・スタッフからの愛の差?

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2008年03月10日

しおんの王 第20話

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第20話「鬼殺し」

スポーツ記者佐々角は実は羽仁悟へ情報を流す一方、羽仁真とも繋がっていた。彼の証言から、羽仁真に対する疑惑を深める警察。しかし八年前八段だった羽仁真は、翌日角聖戦での対局を控え、伊豆のホテルに宿泊していたアリバイがあった。警察の網をかいくぐり、羽仁悟は、八年前角聖戦の対局相手だった神園九段の元へ向かう。

ほぼ犯人確定な流れですが、しかし未だ動機については不明です。「強くなるため」という曖昧な目的くらいなら視聴者に想像できるように作られていますが、何故それが殺人と結びつくのか? 何故紫音の両親でなくてはならなかったのか?はわからず・・・。

二人の鬼
神園先生にまで「親子のように似ている」と言わせた紫音と羽仁名人。あとはこの最終対局を通じて、二人の強さの違いが描かれていくんでしょうね。自分の心にも弱さはあると認めながら、歩に紫音との対局を見にくるなと言ってみたり(紫音の調子が上がるからとか言ってましたが、実際は邪魔するなという意だと思っています。さらにこの台詞によって、名人が恋愛事・・・人間同士の係わり合いを邪魔なものだと認識していることがわかります)

迷いが出てつい守りに入ろうとする紫音に苛立ち、「駒の声を聞くんだ。耳を澄ませてごらん、紫音」「駒が全部教えてくれる」などと事件当夜の犯人の台詞を言うシーンなど、演出と相まって狂人のように見える名人ですが、実はちゃんと人間臭い。

星のペンダント
悟によって勾玉が犯人のものだという可能性を聞かされ、代わりにはならなくても、自分も紫音を支えたいという歩の意思の表れのような気がします。
というかここ一連の流れ、紫音メール着信で起床→「もし起きてたら表を見て」→プレゼント貰うの二人が本当に微笑ましくって、急いでたあまりスケブを忘れて慌てる紫音以上に、こっちがアワアワしちゃいましたよ(笑) 頬染め+上目遣いが可愛いすぎるううう。川澄さんの声がまた一段とw パニくる安岡パパと、諌める安岡ママンのほのぼのさがなんとも。(一方、高層マンションで弟子一人に着替えを手伝わせる名人=殺伐さが、とてもわかりやすい対比でした)

歩が神園先生をつい「師匠」と認めてしまうシーンがありました。実の弟からも疑われるなど、地位や強さを手に入れた名人は、自身の望んだとおり?周囲には誰も残っていない。反して紫音には安岡父母、兄弟子、歩がいる図式。面白いのはそんな名人でも(彼が望む望まないに関わらず)沙織のように慕ってくれる人々がいるはずなんですよね。さあ、そこまで描かれるかはわりませんが。


今回の個人的な見所は羽仁名人の極悪顔です。
話の展開以上に血圧あがった(笑)
鬼殺し仕掛けてきた紫音の2手目見て、鼻で笑ってみたり、前から思ってましたが名人役の声優さん、ほんと息の抜き方うまいですよね。つかエロい!w ミミガーミミガー!

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2008年03月04日

しおんの王 第19話

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第19話「甦る一手」

八年前の事件現場の将棋盤に残る対局の跡、駒箱の置き方、さらに紫音が母親の形見としていた勾玉が、羽仁兄弟の母親が残した勾玉に酷似していることから、紫音の実親と婚約者の一美を殺害した犯人が兄ではないかと疑う悟。

急展開
クリスマス当日のビデオはやはり一美さんが撮影したものでした。原作では悟が兄を疑っている理由付けがかなり甘かったのですが、アニメではうまく小道具を使って一気に包囲網を狭めてきたな、という感じ。

前回のラストで何故羽仁名人がビデオを観ていたのか謎だったのですが、一美さんに撮影を頼んだのが名人だったということで納得。問題はそのテープをいつ受け取ったのか?ってことですね。

ダイバスポーツ記者佐々角と名人の関係は?
この佐々角が悟に現場写真を流したりしているわけですが、それもこれも名人に筒抜けな模様。それにしても名人相手にタメ口だったり謎すぎる・・・。

取り戻せないもの
名人宅で発見したビデオテープを見る悟と歩のシーン。一美さんの悟に対する想いが映し出され、思わず涙する悟にも驚きましたが、亡くなる前日?の一美さんのメッセージが残された留守電を聞く悟の方に、不覚にも同調してしまいました。
ビデオや携帯といった機械に残された肉声という点では、この小さいときの紫音の声も重要なのかもしれません。そのあたり歩の描写をもっと見たかったですが。

ところで事件現場に残されていた対局は「鬼殺し」の棋譜でした。(簡単にいうと7筋の歩を垂らして馬と飛車を伸ばす戦法)プロの対局では滅多に見ませんが、実はこれ子供のとき自分のまわりで流行ってたんでよく覚えています。先手必勝という熟語があるとおり、将棋を始めたばかりの人相手に先手で打てば、最短必勝の手だったんですよ。それはもう面白いくらい。勿論対策の手はいくつもあって、研究しつくされているのでプロの対局ではほぼ見かけない、というわけです。
犯人がわざと「鬼殺し」で紫音を試したのだとしたら・・・。

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2008年02月25日

しおんの王 第18話

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第18話「止まった時間」

紫音と悟の対決がここに決着!
悟のネチネチ攻撃にすっかり参っていた紫音だが、そこに歩が現れる。羽仁名人の弟子となりプロ棋士を目指すという彼の言葉に、紫音は自らの進む道を見るのだった。

まず前回感想記事についてひとつ訂正。
悟の激昂シーンはちゃんとOP明けに挿入されていました。良かったよかった。一人はいやだ(違)と吐き出す悟に、すかさず弱みを突いてみせる羽仁名人でした・・・。有言実行、弟子の前で実践してみせるなんて師匠らしいじゃないですか。

「子供の遊びは終わったんだよ」
ここでの悟の驚きようが、彼がいかに過去に囚われてきたかを表していました。しかし名人の台詞、いつまで過去の話をしているんだって、言っているようにも取れます。前を向いて高みを目指そうとしない人間には、傍にいることも善しとしないというか。厳しい。

自分の将棋
安岡家族との絆だと思っていた将棋が、実は犯人との絆だったという事実にショックを受ける紫音ですが、八年間の経験と、今彼女が指せる手は彼女自身が作り上げた自分の将棋であると思うことができたようです。実際、実の親を亡くし、未だ発達途中である肉体と精神とを考え合わせると、不安定さは否めません。ただ周囲からの愛情を素直に受け止めることができるのは、彼女の強みでしょうね。

二歩は禁じ手の一つですが、悟は紫音と兄の将棋が似ていると感じます。しかし・・・いくら紫音が素直に吸収するといっても、たった数時間の将棋で繋がるのか、かなり微妙な線じゃないかなあと。八年前の名人と紫音に接点があったとも思えませんし。

事件当日クリスマスパーティをする石渡・安岡一家。そのビデオ映像を観る人物。目の色といいどこからどう見ても羽仁名人でした。以前「そんな二時間ドラマいやだ!」って書きましたが、ここまでくれば致し方なしという感じ。興味深いのは、ビデオを回していた人物がいたという点でしょうか。マイクの声は幸子ママより少し高い女性の声でした・・・一美さんかなやっぱり。

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2008年02月25日

しおんの王 第17話

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第17話「読心」

トーナメント準決勝は紫音と悟の対局に。過去のいやがらせは全て自分がやったのだと明かす悟。彼の婚約者一美は、八年前、紫音の実父が経営する会社でアルバイトをしており、安岡家で将棋を教わっていたという。

「僕はある人のために、一度は捨てた将棋を指している」
悟が何故羽仁名人と指したがっているのか、これが伏線となっているようです。さらに彼は紫音の記憶をこじ開けたいのでしょう。八年前の事件の翌日、婚約者が何故亡くなったのか、事件と関連があるのか、唯一犯人と顔を合わせている紫音に、なんとしてでも思い出して欲しい・・・。

それにしたって靴の紐切るのは、明らかに趣味入ってると思いますけどw

将棋は犯人との絆だった?
安岡父からの教えだと思っていたことが、実は犯人からのたった一度の対局で教わったことだったという事実に、紫音は驚愕します。彼女が怯えているのは、犯人を思い出すことでも、惨劇の記憶が蘇ることでもなく、現在の家族との絆を失うことなのでしょう。

原作が大幅に削られている件
久谷の見せ場! 対羽仁名人戦はなんとアバンの60秒ほどで投了。
あああ。男はどうでもいい?ってスタッフの想いがプンプンです(嘘です) これで泣いちゃうとこだけ流されたら、久谷のただでさえ上がらない株はどん底じゃないですか。ところでこのアニメ版の久谷と沙織は明らかに付き合ってマスネ。なんだかなあ。

それから羽仁名人から歩を弟子にしたと聞かされた悟が、彼にしては珍しく感情に任せて声を荒げるシーンは全カットでした。ガチなアレ展開は別としても、このシーンは結構重要だったと思っているんですが残念。

最近やたら展開が早いと思っていたのですが、もしかして打ち切り?

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2008年02月18日

しおんの王 第16話

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第16話「天眼」

トーナメント本戦、悟との対局を前に母親の死が訪れてしまった歩は、将棋を指す理由を自ら問い掛ける。

師弟関係
弟子になりたいとやって来た若かりし羽仁真を、バケツの水を掛けてまで追い返した神園先生。唯一の肉親である弟を捨ててまで将棋に賭けるという真のようすに、彼が本当に強くなり、やがて神園先生自身をも超えてしまうかもしれない資質、強靭さを見抜いたからでしょう。

では何故そんな先生が歩の師匠になったのか?
(ここからは想像ですが)安岡父に援助金を出したように、何かを守りながらでも強くなることを信じていたからだと考えます。上記の真の志願を断ったところから、矛盾しているかもしれませんが。信じているというより願っていたという方が正しいかもしれません。何も持たない強さを知るが故に、歩には「金のために指せ」と言っていた気がします。まあ奥様を亡くして血迷っていたってこともあるかもですが(笑)

蛇足ですが歩を名人に託したのは、協会から歩自身を守ってもらうためと、もしかすると何も持たない名人の姿を見せるためだったのかなあとも思いますね。それから奥様を亡くしても自分が弟子=歩を得たように、羽仁名人にも何かを握り込んで欲しかったのかなとか。うまくまとまりません・・・このあたりはまだまだ考える余地がありそうです。

母=理由を亡くした歩は・・・?
翌日、盤に向かってしました。悟という強敵を相手に心底「強くなりたい」と願うのです。盤と駒と相手がいて、強くなりたいと願う心、それだけで良いのです。そしてそれはそのまま悟にも当て嵌まることでした。

それにしても。
原作以上のインパクトだったラスト、まさかのガチ(ry
「見せてやるよ この俺が」
まさか音声で聞けるとは思っていなかったので、転げ回りました(笑)
ありがとうDEEN!

なぜ2ヶ月連続で単行本が出たのかわからなかったんですけど、これで判明。
追いついてしまったからには、今後はオリジナル展開?
それとも雑誌はもっと進んでいるのかな?
そうだ、原作新刊感想はやくUPしなきゃな・・・。

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2008年02月18日

しおんの王 第15話

(仮)

しおんの王 一

しおんの王 第15話「時の答え」

トーナメントも本戦に突入、紫音の第1戦相手は安岡八段。何十局、何百局と指してきた相手だけに、互いの手はわかりきっている。親子であり、棋士同士でもある二人の対局が始まる。

安岡父と紫音4歳の回想シーンがとても良かったです。パパさんの紫音を思う気持ちが伝わってくるような、温かいシーンでした。なんか涙出そうになったです。対局と言うくらいですから、将棋は向かい合って指しますよね。紫音は言葉が話せないけれど、この親子はそうやって向き合ってきたんだなあと。
声優さんもうまいんですよきっと。いつもどおり、優しさと懐の大きさを感じるいいモノローグでした。あの悟がデレてしまうくらい?(笑)

読みのスピード
第7話感想で「切れ負け」について語った際、読みのスピードについても少し触れましたが、やはりというか、終盤、唯一残された好手を読み切れなかった安岡父。対して紫音、悟の二人は見事に読んでいました。・・・正直、悟の読み上げた手なんかもう何がなんだか(苦笑) 沙織の「すごい・・・」という感嘆の声がありましたが、いや本当に凄いんでしょうけど、あそこまでいくとどう凄いのか実感が湧きません。

本ツゲの駒に7寸盤
サンタさんが将棋盤と駒をプレゼントしてくれると聞いて、「これと同じものがいいです!」と答える4歳紫音たん。
7寸は盤の厚みのことです。(約20センチくらい?) ツゲものは駒の中でも高級品。安岡パパはタイトル戦で使われるのと、ほぼ同じものを使っているようですね。お値段はー・・・このへんとかこのへんとか見て頂けると(笑) 盤で400万とかありえないw

紫音の「ぱっちん、いい音ー♪」も可愛かったですね。
そりゃ良い音もしますよ(笑)

ところで羽仁兄弟は折りたたみ式の盤に、プラスティック駒を使って指していた描写がありました。王将をなくしてビンの王冠を使っていたなんて話もありました。この差はわざとなんでしょう。それにしても・・・複雑な心境。歩の件といい、お金が全てではない、強さに貴賎はないと描くのに徹底しているなという印象。

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2008年02月11日

しおんの王 第14話

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第14話「挑戦の譜」

敗者復活戦を勝ち残った歩と紫音は本戦へ。そして歩の正体を知ってしまった沙織は、棋士としての歩を残すために周囲への相談を進める。しかし母親の死期を知る歩は、同時にそのときが辞め時とも決心していた。悟の思惑で揺れ動く周囲、そして本戦のトーナメント抽選会が催された。歩、紫音の初戦の相手は・・・?

女流棋士の扱い
原作の将棋監修が某女流棋士ということもあってか?、沙織の言葉は今までの彼女の台詞の中でも、強く印象に残りました。男性棋士やマスコミの視線、正当に評価されることのない己の力・・・。だからこそ歩の行いに一番腹を立てたのは沙織だったのではないか?と思っています。(女流とプロ棋士の違いは第2話感想で書きました

悟の思惑と同時に、ショービジネスとして小林の思惑もあります。ほとんど主催=悟のお金のおかげなんでしょうが。また女流というだけでなく、記者の紫音に対する野次馬根性も忘れてはなりません。
そういえば原作では協会の方が、集まったマスコミの中で次も将棋を取り上げるところはいくつあるか・・・とかなんとかって台詞があったと思ったんですが、さすがにカットされていました。
実際お金のかかることですし、理想だけでは協会は運営できません。それは棋士が職業として成立するかどうかということでもあります。

将棋を舐めるな
小林と悟の悪事に発した羽仁名人の一言でした。
例えば将棋のことは、将棋の世界で生きている人の意見を聞くべきだと考えています。いくら周囲が議論をしても実際そこで生きている人の一言には勝てない。羽仁名人の言葉が正しいというわけではありません。ただ彼らの言葉にこそ力があるべきだと思うのです。

その一方で議論も重要で、だからこそ名人は、今回のようなトーナメントで外の空気を取り込もうとしている気がします。

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2008年02月11日

しおんの王 第13話

短め短めにいってみます。

(仮)しおんの王 一

しおんの王 第13話「表裏一体」

トーナメント予選最終戦、紫音と悟の対局の行方は・・・。

相手を憎み指す将棋
両親を失くしながらも、周囲から可愛がられて愛されて育った紫音に、悟は激しい嫉妬を感じているようす。一方紫音は憎しみで将棋は指したくないと思っています。

素直さと粘りの将棋
紫音の美点であり脆さともいえるその一点を攻め、勝利を得た悟ですが、紫音の泣き顔は見ることができませんでした。このシーン、とても好きです。
これまではただ可愛いだけで、安岡家の庇護の下で将棋を続けてこれた女の子だと思っていましたが、ここで笑顔を作ってみせた彼女の、精神の強さというか、負けん気の強さを感じられました。このときはまだ幼い負けん気が、悟という人間の負の面を知り、やがて強靭な精神へと育っていく・・・のでしょう。

棋士が自分の一手を信じないでどうする
紫音を引きとることを金銭的に決断できない安岡父に、実質的な援助をしてくれたのが神園先生でした。最愛の奥様を失くし自らも病の身体を抱えて将棋界から去った先生と、最愛のものを抱えながら現役で戦い続ける安岡父。こちらもまた表裏になっています。

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2008年01月16日

しおんの王 第12話

ようやく始まりましたしおんの王。
3週間ぶりになります。

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第12話「狐の読み」

トーナメント予選三回戦。紫音対羽仁悟、羽仁名人対沙織、安岡父対歩と、三者三様の戦いが始まろうとしていた。

紫音対羽仁悟戦
初手から席を外したり、王将をわざと別に置いたり、あの手この手で紫音へプレッシャーを掛ける悟に、紫音は惑わされないよう必死でした。相手のペースに巻き込まれないようにするあまり自分の指し手、ペースを見失ってしまっています。悟を「将棋を憎んでいる」「将棋で嘘がつける人」と感じる紫音ですが、彼女の素直さが現れた発言でした。

悟の憎しみはどこから発生しているのでしょうか。
(子供の頃についてあまり回想がないので想像)
ずっと将棋と兄しかいない世界でいたのが、突然兄がいなくなってしまった・・・。将棋が相手あって成り立つことを思えば、それは将棋の消失とも言えるんじゃないでしょうか。自分の全てを一度に失くした彼が立ち上がった理由は、本人曰く「兄ともう一度将棋を指すため」でした。その激情と、紫音に対する粘着の出所が同じとは、なんとなく思えないんですよね。

しかしこのままでは兄を追いかけている唯の変態(ひどい)ですよ!
兄の対局を覗き見しているのかと思ったら、まんまお兄ちゃん見てたよ!!

安岡父対歩戦
まず歩は、一流棋士である安岡父の懐の深い棋風に、自分が穏やかな気持ちで指すことができたことに驚いていました。病床の母や働かない父のことは勿論、お金のためとはいえ大切な将棋を使っていることに、きっと心を痛めていたはず。一瞬でもそういったものを忘れて「指す」喜びを思い出してしまった歩は、これからどうなっていくのか。

羽仁名人対沙織戦
沙織の強さを一番信じているのは、羽仁名人ではないでしょうか。今回トーナメントによって将棋の一端を彼女に見せようとしたんだと思います。答えは盤上にしかないから。

ただ紫音や歩に比べて沙織の強さが伝わってこなくて・・・。これまで彼女の強みがしっかり出た対局がないせいかなあ。羽仁名人が同門として肩入れしているとは思えないので、きっと強いんでしょうね・・・きっと・・・。


ところですっかり穏やかな表情になられた神園先生ですが、病室には美人さん(アマ二段らしい)がいらっしゃいました。誰だーあれー。女医さん? お弟子さんもいなかったよね?

2007年12月24日

しおんの王 第11話

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第11話「疑惑」

携帯を紛失したことに気付いた久谷は、安岡母と羽仁悟が会っている現場を見掛けてしまう。翌朝、悟が携帯を届けてくれたと聞いて、久谷は彼への疑惑を深めていく。また、紫音への脅迫電話は久谷の携帯から発信されていた。

「こんなトーナメント弱気になったら勝てっこないのに」
三段リーグは諦めたのかと悟に揶揄され、三回戦まできたのだからと弱腰になる久谷。そんな彼を見て沙織は憤慨しています。いや憤慨というより「悔しい」の方が近いかも。すぐ自分を引いてしまう久谷がまどろっこしくて仕方ないんでしょう。更にいえば、そんな愚直ともいえる彼の人間性を、沙織は結構好ましく思っているようす。お嬢様としての視点からも安心感があるのかもしれません。というのも↑に上げた台詞、羽仁戦の沙織自身にも当て嵌まるんですよね。

ミステリー要素が強まってきています。
悟が本命なのかミスリードなのか、そのあたりはあまり大したことではないと思っています。原作既読だからではなく、あくまでもミステリーというのは謎を解き明かすまでの過程が重要で、本筋へいかに伏線を絡めていくかが見所だと思っているからです。なので、11話目で安岡母の弟なる人物名を出すのはギリギリのタイミングだったかなと。正直、混乱を呼ぶだけでうまい手法だとは思えません。原作どおりといえばそれまでなんですけど・・・。(言い訳をすると、ミステリーの種はもう出尽くしている感があって、今はそれをどう見せていくかの段に入っていると考えています)

将棋と殺人事件を繋げているのが、紫音ではなくて悟というのも面白いですね。
それにしてもラストの悟がこわいこわい。悪人ヅラ(笑)
沙織と久谷への嫌味も「まーた、そんな事言っちゃって☆」な感じで微笑ましかったです。

ところで「羽仁真全集2」好評発売中ですって!!

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2007年12月17日

しおんの王 第10話

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第10話「おまじない」

歩の母親の容態が芳しくないことに心痛める紫音は、九段プロを負かした小学五年生・本間素生との対局へ向かう。普段はネット将棋のみで生の対局は二度目という本間の将棋に、紫音は違和感を感じていた。

将棋の本質とマナー
「将棋の強さは情報の量なのか」
上位者への敬意、対局での暗黙のルールなどに我関せずな本間君のようすや、最近では若くて強い子はネットで更に強い人たちと戦い腕を磨いてるという話に、将棋会館の方が嘆くように発した言葉です。
リアルの棋士の中にはネットを活用している人もいれば、ネット将棋そのものに批判的な人もいます。作中では紫音の表情に本間君が飲まれてしまいました。その場の雰囲気や生身の人間との駆け引きなど、パソコンの前では感じられないこととして、とてもわかりやすい描かれていたと思います。

ただそれは反面、将棋そのものには関係のない事柄だとも思います。
厳粛な雰囲気、段位、上位者が上座、駒の持ち方、どうでも良いとは言いませんが、将棋の本質そのものとは別の事柄ではないかと考えます。(あ、駒はちゃんと指で挟んで持って、良い音を鳴らす方が格好良いと思います笑)

強ければ何をしても良いのか? といえば答えは勿論NOです。
トーナメントに出場し、より強い相手と指してみたいと願ったなら、その場所で決められていることは最低でも学んでおくべきです。(初めての海外旅行前に単語の一つでも覚えるのと同じです) 紫音と本間君の対局中に写真を撮ろうとする小林も同様ですね。必要最低限のマナーは知ろう。

しかし本間君のような、(将棋道場にも行ったことがない)本当の意味のアマが参加したことで、新たな風を吹き込んだことは間違いないと思います。会館の方が眉を顰めていたように、これからも悟や小林の動きは非難されていくでしょう。それでも彼らの起こした波が、将棋の本質とは?強さとは?という議論に届くものであると思っています。将棋界をひっくり返す・・・羽仁名人が狙っているようですが、これは「ひっくり返す」のであって「ぶっ壊す」ではないんです。

紫音は徐々に八年前の出来事を思い出しています。
今回本間君のおまじないによって過去と向き合う決意をした紫音ですが、犯人がそう仕向けているようにも感じられます。しかし彼女の携帯へ連絡してくるなんて、今までの用意周到な犯人らしくない行動ですね。

「強い者はずっと強いままでいて貰わないと」
悟、それは誰のことですか。
悲しいかな、現実ではとても難しいことです。
また強さと同時に、羽仁名人は不届き者たち?の先導となる立場です。
タイトル保持者として、このトーナメントを肯定した責任があります。

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2007年12月09日

しおんの王 第9話

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第9話「師弟」

歩や安岡父が順調にトーナメントを勝ち上がる中、沙織もまた神園九段との対局に臨む。持ち時間は各三時間、男女も年齢も超えた戦いの行方は・・・。

手術の経過が悪い母親の為に再手術を考えるも、金銭的な問題で叶わない歩や、老いと病に身体が持たない神園先生や、両親を失くしライバルを失くし将棋にのみ生きる羽仁兄や、そして両親と声を同時に失った紫音と、作中には厳しい環境で将棋と向き合う人々がたくさん登場していますが、本間君や沙織や久谷のように環境に縛られない人々の姿が描かれていることも重要なんだと思います。将棋をすることに男女や年齢は関係ないというなら、環境を理由にはできないと思うのです。

と理想を言うのは簡単ですが、それにしても歩の立場は精神的にもキツイ。反して何かというと「羽仁兄ぃ羽仁兄にぃ」な沙織にイラっとね(笑) 血だまりの件も「わたしのために」とか言ってるのがもう笑えない・・・。つか対局のときくらい露出控えるべきでしょう。スーツとまでは言いませんから。なんだ女扱いされたくないのに女の部分強調したい年頃ですか。

本間君とネット対局していた男は格好からいっても、紫音の両親殺しの犯人そっくり。もしかしてアレ一張羅なのか? なんでいつも同じ服なんだろう・・・。髪の色がまんま羽仁兄で笑えた。そんな二時間ドラマいやだw 原作のときは悟だと思っていたんだけど、アニメではどうなりますか。

心に空いた穴はこの将棋盤より大きかった
鬼の神園と言われていた先生よりも、羽仁兄の方がよほど非道でした。
「こんなところで負けてもらっちゃ困る」発言は、女流の存在を棋士として確立するためなんでしょうが、どこから見ても悪人顔デス。将棋だけ睨んで戦ってきた羽仁兄の言葉と、名人として将棋を語る言葉にはどこか開きがあって、いつも困惑してしまいます。

強かった自分があるからこそ、今の自分自身の将棋が許せない神園先生。しかし盤の前で酒を飲む足元に、埃を被った将棋の書籍が積んであったことや、「持ち時間三時間でも辛い」発言から、最近はタイトル戦はおろか対局からも遠のいていたようす。本間君に負けた棋士に対する「堕ちた九段」って言葉は自らを指していたんだろうなと想像しています。いえ、もしかすると「落ちた」ことを見せることすら恐れていたのかもしれません。原作の先生はそんな描かれ方ではありませんが、どうもアニメの先生はそんな人物像が垣間見えてきます。

あと歩との絡みがエロイとか言ってすみませんでした。
最後の歩とのシーンなど、文句なしに良かったです。奥様や病のせいにしないようになんとかやってきた先生が、下の世代(弟子の歩)の力を信じるシーンでもありました。あとは一日でも長生きして頂きたいです・・・。

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2007年12月02日

しおんの王 第8話

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第8話「夢への扉」

アマプロオープントーナメントがスタート。
プロの中には反対意見が多かった今大会も、様々な思惑が重なり総勢144名が集まった。そこから抽選により三グループに別れ戦い、各グループ上位2名が決勝トーナメントに進出となる。組み合わせは単純な抽選で行われる為、アマプロ女流入り乱れての様相。

A 安岡八段、久谷三段、歩女流初段
B 羽仁名人、神園九段、沙織女流二段
C 紫音女流1級、羽仁悟
やはり誰が見てもBグループがキツイ感じです。

アマから見れば、段位のあるプロ棋士と指せるなら10万は安いものでしょうし、あわよくば・・・という想いもあるでしょう。ちなみに優勝賞金5000万というのは、現在リアルな将棋界から見ても破格の金額です。(タイトル戦の最高額は竜王戦の3200万だそうです) 久谷の言ったとおりプロからすれば、出場しないことで何を言われるかわからないという問題もある。こうしてアマ・プロを巻き込んだお祭りが始まるわけですね。強いものと指したい、という欲求は必ずあるはずですし。

・A級リーグの棋士(A級棋士)
6話感想で書いた順位戦の最上位リーグ、A級に入っている棋士10名を指します。順位戦で昇級すると昇段するのですが、悟が戦った森山五段はおそらくC級棋士かな。

・九段の棋士
順位戦A級で八段。昇段には順位戦以外にも方法があります。中でも例えば勝数規定の場合、八段後250勝で九段へ昇段となります。
このように九段の棋士というのはタイトル保持者か、或いは過去なんらかのタイトル戦挑戦者になったことがあるという予想が成り立ちます。少なくともトップレベルの棋士であるということは確かです。その棋士が小学生アマに敗れたとなれば、大騒動になっても仕方ありません。

・タイトル戦(七冠・七大タイトル)
全部で7つ、竜王・名人・棋聖・王位・王座・棋王・王将があります。
各優勝者がタイトル保持者であり、むこう一年間のタイトル名を名乗ることが許されます。「○○名人」とか、例えばタイトルを複数同時に保持している場合は「××二冠」などと呼びます。

ちなみに名人の方が有名ですが、序列としては竜王戦の方が上になります。竜王戦は女流・アマも出場できるので、作中のトーナメントと少し似てるかも? まあ格式や雰囲気はまったく別物、比較にもならないと思いますが。(七大タイトルの中に女流が出場できる大会はいくつかあります)

「早指し戦」また懐かしい名前が(笑)
リアルでは早指し将棋選手権だったかなあ。
と、調べてみたらいつの間にか無くなってしまったんですね・・・。一手30秒とか20秒とかって無茶苦茶なルールで、郷田・羽生戦なんてドキドキしながら見ていたのを覚えてますよ〜(笑) いろんな意味でドキドキ(笑) 不純だったなあ。

タイトル戦だけでなく色々な棋戦があり、それぞれ雰囲気もルールも違うので楽しいですね。女流戦なんかまた違った雰囲気ですし。格式があれば良いわけではなくて、こうして趣向を凝らしつつ、その中で強い者が決まる、というのが理想でしょうか。

今週なんか作画かいつもと違ってましたね。
これはこれでアリだと思う。

「あのとき次の一手を考えていたのは俺も同じ」
羽仁名人がおっそろしく格好良か・・・っ!
自分のことながら叫びと赤面がいっぺんにきてびっくりしたw
イヤホンしてるとあの低音が耳にくるんですよ。
兄ちゃん見てると弟が可愛く見えてくる不思議。どう見ても兄最強。

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2007年11月25日

しおんの王 第7話

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第7話「遊び駒」

小林と羽仁悟が企んでいたのは、プロアマ男女混合完全オープントーナメントという新しい棋戦であり、参加費10万を払えば誰でも参加可能、優勝賞金5000万という過去にない大きなトーナメントの設立だった。

紫音と二階堂の噂を兄羽仁名人から聞かされたという悟は、更に歩へ指導将棋を頼む。悟が早指しで終盤に弱いことで、歩はこれを典型的なアマ将棋だと考えるが、記録係となった紫音と同様、悟の棋風が掴めず判断に迷う。

先週から引き続き、紫音と二階堂の「一時間切れ負け勝負」で始まりました。「切れ負け」は作中で二階堂が言っていたとおり、勝負の勝ち負け以前に、各持ち時間を使いきった方が負け・・・というルールです。
ここで二階堂は序盤から終盤までの大筋の流れを計算し、勝負どころを立て、終盤を前に、紫音に持ち時間を消費させることに成功します。(終盤は特に手数の読みが細かくなるので、時間がかかる。先週あった安岡父の名人戦終盤の悪手などがわかりやすい)

棋士に一番必要なものは経験か?
↑素人が凄いこと書こうとしてますが(汗)
二階堂は「切れ負け」においては、いかに相手にペースを握らせないかが勝負の鍵と考えています。リーグ戦やトーナメントだけでなく研究会などで数をこなすことで身につく知識としての定跡や新しい手、勝負の流れや勘。その数が多いほど棋士は強くなると考えているようです。敗れて大学進学をやめたように、将棋に充てる時間を増やすことで補おうとしています。勿論、紫音が高校進学をやめた理由の一つでもあるでしょう。

しかし二階堂は敗れました。
歩や紫音に対するライバル心、羽仁名人に認められたいという想いが気負い過ぎた結果・・・というのが大きな要因でしょうが、ここではあえて「切れ負け」だろうが的確に時間を使い、短時間の間に終盤を読んでみせた紫音について触れます。

「中合いの歩(歩の手筋のひとつ)」を打てたのは、紫音が例え短時間であっても終盤の手筋を読みきった証であると思います。チェスクロックで時間を見る限り、紫音は残り5分まで、次の一手を長考しました。あの場面で何通りの手筋があったのか私にはわかりませんが、少なくとも50、60手ではないはず。

将棋は「持ち時間」といって決められた時間の中で競い合うものです。
経験が少ないというなら、その中でより多くの手筋を読むことが重要になってくるのではないかと思います。紫音と二階堂のように実力差があまりない棋士同士なら尚更。
悟が早指しであることはアマチュア将棋の一端のように言われていましたが、この人の実力を考えると、読みのスピードは計り知れません。

今週はなんといっても振り駒する紫音につきますか。
あとドーナツくわえてるとこ。小動物〜。
アニメ版はなんとなく紫音と歩がラブラブに見えますね(*´∀`)

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2007年11月18日

しおんの王 第6話

今までで一番見応えがあった回でした。
やたら長くてすみません。

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第6話「挑発」

紫音は安岡の両親と共に、安岡の最初の弟子・山村の墓参りを兼ねて旅行に出ていた。山村と羽仁の因縁を聞き、安岡が過去名人戦を戦った場所を訪れた紫音は、翌日早朝、何かを確かめるように盤へ向かっていた・・・。

旅行の道中、紫音は亡くなった両親を殺した犯人がとてもきれいな手をしていたことを思い出しました。刑事に何か思い出したか問われた彼女は、そのことを告げませんでした。何故なら手がきれいだということが紫音にとって特別なことではなかったからです。

安岡父の整えられた手が画面に映ったように、棋士はみな職業柄指先・爪を整えています。犯人は棋士なのか? しかし次に画面が変わり一人の男性が爪を磨いでいるシーンが入りました。彼がここまで顔を見せなかった男であること、そして今週最後まで見た視聴者は、彼が羽仁の弟で、かつ棋士ではなく一般の人間であることを知ります。ここで、犯人は棋士か将棋に携わる人物であるという横山刑事の読みと視聴者の思考が一致させられたのではないでしょうか。と同時に、爪を整える行為そのものが将棋に対する何かしらの執着の現れであり、この男が「幼い頃は兄とよく将棋を指していた」だけとは思えないように演出されています。まあ紫音(の母の形見)と同じ勾玉を持っているだけで充分アヤシイわけですが。

諦めない
山村が亡くなる前最後の対局は、名人戦への挑戦権を掛けた羽仁との初戦だったようです。点滴を刺した状態で対局に挑む山村の姿は壮絶ですが、山村の渾身の詰めろをひっくり返す羽仁のどこか笑みを浮かべた表情が印象的でした。病に冒されながらも決して勝負を「諦めない」戦友の姿勢が羽仁には嬉しかったんだろうなあと思います。

40歳を過ぎてようやく名人戦に挑んだ安岡父は、もつれ込んだ最終戦、時間に追われ思わず悪手を指し敗れてしまいます。翌朝まで敗れた盤の前から離れなかったという安岡父。先日歩との戦いに敗れた紫音は、安岡父の諦めない強さを感じ取ったのかもしれません。

羽仁が目指す高み
というように山村と安岡父が描かれていますが、同時に今回は羽仁を描いた一話だったとも感じています。
山村が亡くなった八年前、羽仁は山村と名人戦挑戦権を争う棋士でした。ところがその二年後、安岡父が挑んだ相手は名人羽仁でした。両親を失くし、戦友を失くし、それでも羽仁は一人戦い続けていることがわかります。勝負を将棋を「諦めない」。それはおそらく永遠に到達できない高みを目指す行為です。病や不幸や環境を言い訳に、周囲や自分自身に屈しない強靭な精神を持たなければ、見ることも叶わない世界。

高校に進学しないと決心した紫音は、そんな世界に足を踏み入れようとしているんですね。安岡ママじゃなくても心配だわなあ。

名人への道
第2話の感想で『プロ棋士になるまで』を書きましたが、そこからが本当の勝負の始まりです。ちらっと書いたように、まず順位戦というものが始まります。順位戦はA級・B級1組・B級2組・C級1組・C級2組の5つで成り立っています。毎年6月から約一年かけてクラス別にリーグ戦が行われ、結果により昇級・降級となります。A級の優勝者が名人戦への挑戦者となります。一定の結果を残し、まずA級クラスに上がらなければ、名人になるどころか、戦いに挑戦することもできないのです。

5つクラスがあるので、毎年一つずつ昇級していけば、理論上では5年で名人になれます。プロ棋士になってから最低5年です。言葉で言うのは簡単ですが。ちなみに羽生善治二冠は9年かかっています。史上最年少名人は谷川浩司九段の21歳で、7年だそうです。

A級クラスの定員は10名、総当り戦で上位一名が名人戦挑戦者となります。このA級クラス最終戦は3月頃一斉に開催され、テレビ中継されるので割と身近な印象がありますが、順位戦の中でも特に過酷な対局です。この対局の結果によって、翌年B級1組として名人戦からひとつ後退してしまうのか、あるいは挑戦者となるのか決まる場合が多く、見ているこちらも緊張してしまいます。

そうして名人戦は7番勝負、先に4勝した方が名人となります。

村山聖九段
やたら長くなってしまいましたが、最後にこの人のことを書いておかなくてはと思います。
今回登場した山村ですが、病と闘う姿はかの村山棋士と大変似ていました。村山棋士は幼少の頃から病魔に冒され、ついにガンとも闘いながらA級クラスでの戦いを続けていました。しかし名人戦挑戦権を得る前に29歳という若さで亡くなってしまいます。腎臓や膀胱を摘出する手術を受けながら、不戦敗はあっても休場することなく将棋を指し続けたといいます。私は棋士が亡くなってからその話を知ったのですが、最早精神力の一言では表せない何かに、衝撃を覚えたものです。

羽仁の目指す高みは、理想だけではない、彼らにしか見えないところにあることだけは確かです。
一方本編はその羽仁の弟が登場!
小林同様、性格の悪さが滲み出るような笑みがポイント?(笑)

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2007年11月11日

しおんの王 第5話

書き上げてアプロードしたらエラーで全部消えた・・・_| ̄|○
こんなときに限ってコピーしてねえ・・・。
ということで頑張って、も一回書いてみます。うう。

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第5話「勇気の一手」

新旧女流王冠戦もいよいよ最終戦となりました。
羽仁名人から歩を怒らせるような一手を指せればと助言を受けた沙織は、得意の居飛車ではなく振り飛車の戦法を選ぶ。対して歩は居飛車を選択します。

沙織に対して怒りで勝負に集中できなかった歩。神園先生の仰るとおりなのでした。それにしても、この二人のシーンは必要以上にエロくないか?(;´∀`)

多面指しと手合割り
歩と沙織が羽仁名人と指すシーンがありましたが、このように複数の相手と同時に指すことを「多面指し」といいます。将棋教室やアマの大会などでプロ棋士を呼び指導将棋が行われることがありますが、この場合多面指しがよく見られます。プロ棋士が小学生と十面指し、なんて光景もよく見られます。

このように自分より明らかに実力者、あるいは上段者と指す際、相手にハンデをつけて指して貰うわけですが、このハンデを「手合割り」といいます。本来将棋は8種類の駒(王将、飛車、角行、金将、銀将、桂馬、香車、歩兵)を使用しますが、この内、いくつかの駒を盤上から外して貰います。ハンデを受ける方は上手と呼ばれ、先番(先手)となります。例えば上手が飛車と角行を盤から外すことを「二枚落ち」、二枚落ちの上に両者香車を外すと「四枚落ち」となります。ちなみにハンデなしは「平手」と呼びます。

歩は羽仁名人に対して「角落ちでお願いします」と伝えていましたが、このようにハンデは基本的に下の者からお願いします。相手との段位差や、自分自身の実力を鑑みて伝えなくてはいけません。でないと恥かしいことになるかも・・・。なにより上段者と指せるのだから、力が拮抗した将棋が指したいじゃないですか。とはいうものの、もし自分で判断がつかない場合は、素直に上段者にお任せするのが良いようです。

↑の歩に対して「平手でやろう」と言う羽仁名人ですが、これは今の歩と沙織の実力を評価してというより、二人の将来性を買った上での発言と思われます。

男も女もプロもアマも関係ない、一番強いやつを決めるのが本当の将棋。
現プロ棋士の中でも最強と思われる羽仁名人の言葉こそ、今後の波乱の展開を示唆しています。小林の嬉しそうな顔が(汗)

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2007年11月04日

しおんの王 第4話

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第4話「鬼手」

予定より早く新しいPCが届きました。
昨日今日で最低限必要な中身だけ移す作業にかかりっきり。ついでに新しいLANに替えて、こちらもまあまあ。なんとか環境は整った感じです。

ということでしつこく「しおんの王」感想です。
将棋とサスペンスが交互にきている状態なので、将棋がわからなくても、ぎりぎり付いて来れるように出来ていると思います。実際、2、3回棋譜が映るだけじゃあ、読めませんもん。全然駄目・・・。雰囲気で楽しめれば良いかあ〜とか(;´∀`)

紫音はやっと歩に気づいたようです。
それにしても紫音の泣き顔は反則・・・かわいすぎる・・・。

居飛車と振り飛車
戦法は大きく分けるとこの二つになります。
飛車をどのように扱うかで分けられています。
居飛車は飛車を定位置か右翼に展開、振り飛車は序盤から左翼へ展開していきます。今回、歩が初手から飛車を動かしましたが、この展開を(作中でも解説されていましたが)中飛車と呼びます。

棋士によって得意不得意が分かれるところ?(好みもあると思いますが)。紫音は居飛車党。じっくり指すのが得意だそうです。ちなみに戦法には流行りもあります。

定跡
作中にも良く出て来ましたこの「定跡」
↑の話と関連しますが、例えば振り飛車の相手には居飛車穴熊のような戦法が開発され、先手がこうきたら後手はこう・・・というように研究されつくされています。これを定跡化と呼びます。定跡によっては、すでに先手後手で良し悪しが出ている場合もあります。序盤、中盤まで定跡化されている戦法、対抗型もあります。

この研究により新たな戦法が生み出され、対策が練られるまではいくつかの棋譜を元に、プロ・アマ問わず爆発的に広がることがあります。戦法の流行りは、こうして生まれるんですね。ちなみに最近はどんなものが流行っているんでしょうかね・・・。

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2007年10月30日

しおんの王 第3話

しおんの王 1 (1) (アフタヌーンKC)

しおんの王 第3話「駒音」

原作が完結していないだけに事件関連が今後どのような展開をみせるのか非常に楽しみですが、今週の流れを見る限り、下手なことはなさそうな雰囲気。紫音もどんどん画が可愛くなってきてほくほくです。特に対局へ向かうシーン、母親へ強い意志を見せる目の強さ、これこそ彼女の棋士としての目だと思える良い画でした。ただの小動物じゃないんだぞと(笑)

紫音の意識が戻るきっかけについて。
棋士として駒音というのは勿論ですが、なにより歩との対局を思い出すところが個人的に大好きです。やはり将棋は相手がいてこそなんですよね。そういえば、紫音はストーカーから助けてくれたのが歩だと気づいていないのかな? そっちの意味でも今後が楽しみで堪りません(´∀`*)

紫音に群がるマスコミ、それらを利用・扇動する小林の立場。
新規の携帯通信関連会社というのもアレですが、実際、現実でも棋戦の主催が変わったり色々問題は多いようです。(名人戦の主催は毎日新聞社と朝日新聞社の共催、竜王戦は読売、棋聖戦は産経・・・という感じです) 最近だと、名人戦での将棋連盟と主催との契約金問題が思い出されます。詳しくはこちら「将棋名人戦の移籍問題」。 乱暴な言い方をすればこれだけの棋戦を維持するだけでもお金が掛かるんですね・・・。更に協会にしてみれば強く出れないところかもしれません。ということで、新規参入の小林氏が何故あれだけ出張っているのかも想像がつくところ。

以下蛇足です。
どうもこの手の話は、野球や相撲やボクシングだけでなく様々な分野で発生しているようです。いつも思うことですが、どこであろうと、その分野に信と義を持ち、強い指導力を発揮できる方がいればな・・・と思います。せめてトップの方たちは良識を持って運営して頂きたいなと一ファンとして強く思います。
  
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