2009年01月02日

魍魎の匣 第13話「魍魎の匣、あるいは人の事」(最終回)

魍魎の匣 第一巻

魍魎の匣
第13話「魍魎の匣、あるいは人の事」


とうとう最終回。
すべての物語が明らかに。

以下完全ネタバレになりますので、原作未読で検索からいらっしゃった方、未視聴の方はご注意。




雨宮の失踪と須崎殺害事件、バラバラ殺人の発端と流れるような京極堂の語り。久保の狂気の出所が明らかとなり、これまでのアバンの意味がようやく視聴者に提示されます。

前回よりさらに踏み込んだ加奈子の出自も語られ、陽子の願いが明かされるのですが、やはりここでも加奈子の視点はありません。前回の感想でも書きましたが、前半、頼子視点の加奈子の描写だったため、こちらも加奈子はどこか「特殊な女の子」というイメージを持っていました。ところが、本当は、ただ家族の愛情に飢えた寂しい少女だったのかもしれない。頼子も陽子も、それぞれ自分の想いを勝手に彼女に投影していただけで、加奈子本人を見ていた人間はいなかった。このどうしようもない孤独感が、幻想的な狂気を帯びているこの作品を、現実に引き戻している気がします。

また、頼子も陽子も自らの中で完結して、外の世界との接点を絶ってしまっていて、匣の中の現実しか見ていなかったという点では、久保や美馬坂となんら変わりない、ということも示しています。

科学者として美馬坂が展開する理論を、京極堂はまったく違う角度から否定してみせるのですが、ここが正直よくわからなかった(汗) 文章で読んだ時は納得したような気分だった記憶があるんですが、台詞などもかなり短縮されているんでしょうか。

匣の中の脳髄を虚とみるか実とみるか。
匣の外に存在する世界との相対性だというなら、匣の中の現実=脳髄が受け取る電子信号は、匣の外から還元されたものになるし、久保の「私は魍魎の匣だ!」という叫びも、美しかった加奈子が干物のようになってしまったのも、外の世界が変化したことによって起こったことで、ただ匣の中だけで現実を保つことはできない、って証明にもなっていると思います。

それをできるのは、人間をやめたものだけだ。
ということかな・・・。

久保の最後の一撃が、人間の本能からなのか、匣になれなかった怒りからなのか、これもまた考えさせられるところです。

しかしこれだけの大事件が、一人の人間の女としての想いから生まれたことが恐ろしい。「あの人の元へいきます」と手紙を残した彼女が、本当に望んだ結末。最後の場面で、男が自分の名を呼んでくれたことが、(自分を連れて行こうとしてくれたことが)女には、とてつもない喜びだったのだろうと思う。だからこそ、あれだけ「その気」を見せていた木場の手さえ、振り払えたのでしょう。


個人的に嬉しかったこと
・フラフラと無意識に彼岸を見ようとする関口を、制止しようとする京極堂の怒声。大声を出す京極堂にニヤニヤが(ry
・事件の顛末を見届けるより、裏方に回った元来派手好きなエノさん。
・エノさんのお腹の上で丸まって寝る石榴。エノさん完全に手懐けましたねw
・ちょこっと出演の伊佐間屋。ヒゲ格好ええ!


京極作品の雰囲気を保ちつつ、適格な伏線と人物描写の1クールは、ミステリーのアニメ化の、最高到達点を見せて貰えたと思います。これなら是非、他の京極堂シリーズも見てみたいです。伊佐間屋もでてきたことですしw とはいえ、本当に素晴らしい作品でした。監督、スタッフのみなさまに感謝!!

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2008年12月26日

魍魎の匣 第12話「脳髄の事」

魍魎の匣 第一巻

魍魎の匣
第12話「脳髄の事」


美馬坂研究所に集まった面々。
京極堂の憑きもの落としが始まる。

いよいよ謎解きに入りました。
ここからは京極堂の語りが続くためか、ビジュアル面がかなり強化されている印象です。アバンの「眩暈」といい、脳髄などのカットはまさにオカルト。恐いつーか気持ち悪い・・・。榎木津の暴走運転wにビビる鳥口君や、「久保の体内」を想像して情緒不安定になる関口のようすやら、細かい演出でこちらの不安感を煽ってきますね。

以下完全ネタバレになりますので、原作未読で検索からいらっしゃった方、未視聴の方はご注意。




現れた京極堂は「脳髄の話」を始める。
個人が見ているものは、当人の主観によるものであり、ひとつの事柄も見る者によっては違う物語になる。今回の事件は、多数の人間の物語が交錯し出来上がっているため、それを紐解く必要があるという。

言ってみれば自分たち視聴者も同じことで、こうやってレビューを書いていると特に感じるのですが、各サイトによってずいぶん違うところを見ているなと。同じ映像でも、当人の想いによっていくらでも解釈できる。感想なら面白いですみますが、事件となると話は別。

まず加奈子殺害未遂事件について。
それから加奈子誕生と、陽子・美馬坂・柴田の関係が暴かれ、さらに加奈子誘拐事件の発端までが語られました。
発端が木場であったというのが真相で、彼が口にしていた「これは俺の事件だ」は今考えると皮肉か。頼子には頼子の、木場には木場の、陽子には陽子の物語があった。

それは当然加奈子にも言えることなのですが、ここがちょっと物足りない感じでした。初期に退場してしまったため、加奈子の心情はどうしても描写不足気味です。(善意的に解釈すれば)彼女の物語を永遠に喪失してしまった、というメッセージにも受け取れますが。加奈子の孤独や、「もう一度会って話をしなくては」と思うほどの、頼子への友情とは、一体どれほどのものだったのか? 今は推し量るしかありません。

しかし、これほどまで原作尊重で作って貰えると、もう何も言えないですよ。1クールで延ばさす切らず、よくぞここまで・・・。原作未読でも十分楽しめるように配慮された映像、アバンの仕掛け、すべての収束が次回!! 非常に楽しみです。


今週の特筆
木場を正気にさせたエノさんの一発が爽快でした!(笑)
テレビの前で喝采w

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2008年12月21日

魍魎の匣 第11話「魔窟の事」

お、追いついた・・・。

魍魎の匣 第一巻

魍魎の匣
第11話「魔窟の事」


バラバラ殺人の犯人と目されていた久保の両手両足が発見された。そして明かされる、陽子と美馬坂博士の関係。

京極堂のもとに集まっていた鳥口、関口、榎木津たち。三者に迫られ京極堂が語ったのは、美馬坂らとともに行っていた研究の話でした。美馬坂は、戦時中軍部から命ぜられ、死なない兵士や人工臓器の研究をしていた。鉄面皮の研究者が当時離婚調停中であり、その最中、彼宛てに届いていた手紙に「美馬坂絹子」と名前が記してあったことが明かされる。

久保との接触で怪我を負い入院している青木刑事を見舞った4人は、謹慎明けの木場が拳銃を持って外出したことを知る。京極堂は3人に木場を追いかけるよう指示、途中陽子を拾って向かう先は、美馬坂の研究所。

陽子から柴田の遺産を相続する件を明かされた木場は、榎木津が想像したとおり、拳銃を手に美馬坂研究所にやってきていました。「死なない人間の研究のため、久保を使って少女たちの身体を集めさせていた」「不要になった久保を殺した」と考え、全ては加奈子を生存させておくためだろうと、美馬坂に拳銃を突きつける。

加奈子がみつからなければ、相続権は陽子へ移行する。
美馬坂とは母親の治療をして貰っていたことで知り合った話。
はっきり描かれていませんが、このあたりから木場は、陽子も加奈子失踪、須崎殺害に関わっているのではないか? あるいは、なにか隠しているのではないか? 少なくとも加奈子の生死を知っているのではないか? と思っているフシがありますね。それらに目を瞑ってでも、美馬坂の元にやって来た。スーツではなく、わざわざ日本兵のような格好で出向いているのも、刑事としてではなく個人としての想いの証かと思われます。

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※少しわかりづらいので追記
柴田の死後、遺産はすべて加奈子に残すと遺言がありました。
これまで頑なに柴田家との接触を拒否してきた陽子が、なぜ今になって相続することを決めたのか? 木場の疑問に「加奈子を生かすためには多額の資金が必要だから」と陽子は答えます。
加奈子が発見されず終いとなれば陽子が相続人となるからで、この時点で陽子が相続を決めたのは、加奈子が生きていると信じてのものか、それとも生きている確信があるかのどちらか。確信があるとすればそれを成せる人物は、陽子のまわりに一人しかいない。と木場は考えたのかもしれません。

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木場の暴走は陽子がハッキリしないせいだ、というエノさん。「あんたも良いやつか悪いやつかはっきりしなさい」って、陽子のことはどうでも良いのね。加奈子の行方捜索を依頼された探偵とは思えない言動です。今までおっとりした話し方がちょっと違和感だったのですが、反比例する荒い運転といい、ニヤニヤしてしまったですよ。

なにが謎で解明されたのか、頭を整理してから次回視聴した方が良いかもですね。今回も謎が謎を呼んでますし。

黒づくめの男とは?
加奈子の行方は?
須崎殺害の犯人は?
雨宮の行方は?
バラバラ殺人の犯人は本当に久保なのか?

さて、残り2話を堪能できるでしょうか。
中弛みしそうだと不安もあった前半も難なく切り抜け、ここまでやってきたアニメ「魍魎の匣」。最後の最後まで楽しめますように!

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2008年12月11日

魍魎の匣 第10話「鬼の事」

12/20に書きました。

魍魎の匣 第一巻

魍魎の匣
第10話「鬼の事」


御筥様のもとへ向かう榎木津、関口、そして京極堂。

御筥様の教主寺田の元へ向かい、もうりょうについて滔々と語る京極堂。もうりょうと鬼と陰陽道の関わりを、以前の蘊蓄から発展させた再構築で語るのですが、ただの男(by関口)でしかない寺田に、当然理解できるはずもなく。(うんわたしも無理デス) 腰を抜かしてしまった寺田は、このまま鬼になってしまう恐怖からというより、自分と久保の関係を言い当てられたことが、ショックだったようです。

バラバラ殺人の実行犯は久保、寺田は協力者。
というのが京極堂の見解。もっともその根拠は「御筥様の帳簿の信者と、被害者の家族が一致している」「御筥様の祈祷方法と、久保の故郷にある宗教が関連している」というもの。さらにこれまで発表されてきた久保の作品は幻想小説ではなく、多少の脚色を加えた日記の可能性がある。もちろんその中には、久保の最新作「匣の中の娘」も含まれているのでしょう。

久保は、戦時中行方不明となっていた寺田の子供で、母親に連れられ実家の九州へ渡り、母親の死後、父寺田の元へ戻っていました。寺田の出征中、久保は父親が作った鉄箱の蓋で誤って指を切断していました。
戻ってきた久保に「指を返してくれ」と言われた寺田は、罪悪感も手伝ってか息子の所業に目を瞑っていたと。大量の箱が発注されたことと、バラバラ死体が箱詰めにされていたことから、寺田なら犯行に気づけたのではないか。

寺田の神棚に置かれた木箱は、福来博士の実験道具でした。
5話目で描かれた千里眼の実験の件と、寺田の祖母の不思議な力を調べに学者が来たという話が、ここでようやく繋がりました。5話目で、寺田の箱筒の中の半紙に「魍魎」と書かれていたのを、京極堂が言い当てたのも、千里眼実験の記事に書かれていたことから想像してなんだろうなあ。鳥口の話の合間にそこまでピンとくるのも、なんという回転の早さよ・・・。

関口はこのとき「京極堂が怒っている」と見るのだけど、果たして少女を救えなかったことか、エセ宗教についてか、自分に対しての怒りなのか、寺田が久保に帳簿を渡さなければ事件は起きなかったのではないか?という向きもあるようですが、しかしそれはどうだろう。ただ精密な箱を作る職人であったことと、それを久保が覚えていたことは不幸なのか? 因果、という一言では収まらないものがあります。しかし、切断された息子の指をとって置いた父親の想いとはどんなものだったでしょうか。箱に囚われていたはずの寺田が、終戦後ひっそりと暮らしていた事実。
やるか、やらないか。結局、通りものに当たれば、誰にだって実行の可能性はあるということ。なにも特別なことではないのだと。

さて寺田は逮捕され、あとは久保が逮捕されれば、事件は解決。
のはずが、その数日後、今度は久保の死体が発見された!
な、なんだってー?!


今回のアバンは小説「蒐集者の庭」でした。
個人的にこの話は結構好きだったので、観れて嬉しかった。

またしても亀呼ばわりの関口。
前回はエノさんから、今回はとうとう京極堂にまで。
訳もわからないまま舞台に上げられた関口センセ涙目w
ごめん、爆笑してしまったわwww
それでこそ関口君だわあ。いやあ、眼鏡男子になっててうっかり忘れそうになってたよ〜。この挙動不審っぷりがもうね・・・。好きです。

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2008年12月05日

魍魎の匣 第9話「娘人形の事」

12/15に書きました。

魍魎の匣 第一巻

魍魎の匣
第9話「娘人形の事」


加奈子の家へ向かう榎木津と関口。
家人の帰りを待つ間入った喫茶店で、久保竣公と出会う。

木場から頼子について聞き込みを頼まれた巡査だが、同級生たちの証言からわかったのは「頼子が嫌われていた」という事実だけでした。もともと陰気な雰囲気だった頼子が、加奈子がいなくなってからは、加奈子のマネをして振る舞うようになっていたようで、それが同級生たちの反感を買っていました。

しかし頼子自身も、それに気づいていたフシがあります。
前回、加奈子のマネを路肩でしていたシーン。いくら言葉を行動を真似ても、自分は加奈子のようにはできない。「加奈子には成れない」と落胆する表情を見せていました。(だからこそ、このあと久保から「頼子」としてモデルに誘われたことが嬉しかったはず)このあたり、細かい心理描写もあり、回が別れている分、何度も観直してしまいますね。

立ち話を終え頼子が去ったあと、榎木津は柚木家の裏戸を蹴り開け、強引に中へ押し入ります。家の中では、今まさに頼子の母親が首を吊ろうとしていました。
御筥様への喜捨から不幸になったのではないか?
関口の疑問は、鳥口の推理からきたものですが、母親は否定します。喜捨は娘のためであり自分のためであり幸せのためであり、貧困から命を捨てるのも娘のためであるから、自分は幸せだと。
それに対して、違う宗教(御亀様)を持ち出して煙に巻いてしまおうとする榎木津は本当にヒドイのだけど、母親はうさんくさいと信じない。彼女にとって御筥様は、すでに宗教ではないから。
それならばと、元夫の姿形を言い当てた榎木津に、母親は悲鳴を上げる。心の拠り所である御筥様と(おそらく)同じように言い当てられ、彼女の根幹が揺らぐ壮絶なシーンでした。

我に返った母親は、頼子の安否を警察に訴えます。
同時に、京極堂も青木刑事へ頼子の保護を求めていました。
京極堂が久保竣公が手袋を嵌めていることに、ひどく驚いていましたが、ここは映像の妙でしたね。ここまで観てきた視聴者は、手袋の男=久保だと、すでに思っているし。一方で、久保はいつ「加奈子の顔」を見たのか?が問題。

ところで加奈子行方不明の件は、木場が相変わらず追いかけているようです。手袋の男を裏庭で見掛けた、という陽子の証言を嘘だと断ずる木場。陽子自身や雨宮に疑いの目が強まるのは恐れた嘘の証言でした。これは、加奈子行方不明とバラバラ殺人の接点が消えることを意味しています。

え、振り出し?
と思わせておいて、ラスト、頼子の切断された両腕が発見される。
あと数話で本当に終わるんですか、と途中何度も不安に襲われてきましたが、ようやく話が動き始めました。(もう9話目だしw)
次回、とうとう京極堂も動き出す?


そういえば、榎木津探偵は、全てを見透かしていそうで、実はいい加減な感じが今回たっぷり描かれてましたね。
久保に加奈子って名前を教えてしまったり、写真を渡してしまったり、これによってこのあとの展開を変えてしまったのは否定できない。見えるだけでは万能にはならないって典型です。まあ、そこが愛すべきところなんだけどもw 

関口は猿になったり亀になったり忙しい(笑)

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2008年11月30日

魍魎の匣 第8話「言霊の事」

魍魎の匣 第一巻

魍魎の匣
第8話「言霊の事」


偶然か蓋然か、京極堂のもとに徐々に集まる情報。

この収束していく感じが(何度も言いますが)一番好きです。毎回アバンで関口演じる、久保竣公の遺作「匣の中の娘」のお話も、これでループしました。

それにしても、中に砂を入れた箱を押入れに詰めて、少しの隙間に体を埋める主人公(関口)は、映像にすると、ますます恐いことに。下読みのせいで精神不安定になった関口の、眼球微細運動といい、ラスト頼子の黒目収縮といい、今回はホラーな演出多かった気がします。オカルト・・・なんだな・・・。

いよいよ御筥様に執心しているようすの母親や、同級生たちを小馬鹿にする頼子ですが、他人への挨拶に振り返ってしまうほど、加奈子の喪失が、実は大きな負担となっているようです。加奈子のマネをしてみても、心の空白は埋まりません。その一方で、突然現れた探偵(榎木津)、手袋の男が「柚木加奈子」と言っただけで不快な表情を見せる。

この表情を今見せるところが、良いなあと。
自分の来世であり、自分自身であるはずの「加奈子」ばかりが、周囲から案じてられている、という嫉妬と怒り。「加奈子」は天女になったと言っているのに、加奈子は行方不明だと言う周囲への苛立ち。それにより自身の来世が揺らいでしまう不安。根底にあるのは、対加奈子への憧れや羨望、友情と親愛からくる恐れ。転落事件から時間が経ち、事故以後、頼子は加奈子の姿を一度も見ていない。頼子にとって加奈子は、人間ではなく、ただの「記号」になってしまっているか、あるいは、そのせめぎ合いの只中か。

関口、榎木津、鳥口、京極堂が集まるところへ現れた木場。
御筥様−バラバラ殺人・・・加奈子行方不明
点線を埋めるネタはあるのか。
木場の話が次回となると、来週こそ多少ミステリーっぽくなるのだろうか。

猫と戯れるエノさんの腰ラインがエロすぎる件。
若干後ろからの視点なので、余計にこう、なんだ・・・艶めかしい。
木場修に「へぼ探偵」呼ばわりされたエノさん、どうします?

あと開腹大好き里村先生が、ずいぶん面白いキャラクターに仕上がってました。原作のときも結構重要なポイントで出てくる人だった印象がある。(んだけど、なにせ10年以上前のことなので記憶が曖昧)

雪江さんがすんごい美人さんでした。関口め・・・。

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2008年11月23日

魍魎の匣 第6話&第7話

魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣
第6話「筥の事」


京極堂のうんちくが長く、なんと2話に渡って展開されたので、それに合わせて(という好都合な言い訳をもとに)うちも2話まとめて感想デス。

口上だけで変化がつけづらい展開の中でも、関口の目元アップや、カメラアングルの変化(天井から、机の下まで)動かしつつ、京極堂の愛猫の可愛らしい仕草も足されて、飽きない仕上がりになっていたように思います。キャラクターの語りを邪魔しない範囲で成されていたのも良かった。

のだけども、なにせ京極堂の話が小難しくて、音だけ拾っていてはさっぱりついていけない。いっそ煙に巻かれてしまうのも、気持ちが良いのでは。鳥口君のように心酔するも良し!(笑)

アバンは、京極堂の妹・中禅寺敦子の取材記録「箱を持った幽霊」の話。

鳥口の取材ネタは「穢封じの御筥様」でした。
新興宗教「御筥様」の信者リストを手に入れた鳥口は、潜入取材に向かうも返り討ちに合っていた。そこで関口へ相談に訪れていたのだ。でさらにうってつけの人間がいるということで、京極堂の所へやって来たのでした。(まわりクドイ!)

鳥口の聞き込み調査によって、教主・寺田兵衛が霊能に目覚めたきっかけが明かされる。
本来は宮大工の家系で、父親は木工細工屋。跡を継いだ兵衛は、金属製の箱も扱うようになるが、戦時中の金属徴用があってから箱が作れなくなり、人が変わったように荒れた生活を送る。やがて戦争に召集され、復員後は、雇っていた職人や家族とも離散、一人静かに生活を送っていました。

兵衛の祖母には霊能があったらしい。
二年前、兵衛の幼馴染の家から、その祖母から預かった箱が見つかった。慌てて兵衛の元へ返しにいくと、箱の中にはスズで出来た壺が入っており、さらにその壺の中には「魍魎」と書かれた紙が入っていた。兵衛の家に信者が集まりだしたのは、その翌年初春の頃からだった。

その箱が御筥様にどう繋がっていくのか。
「魍魎は苦手なんだ」と呟く京極堂の真意とは?


魍魎の匣 第一巻

第7話「もうりょうの事」

「もうりょう」とはなんぞや?
形定まらぬもので定義が難しく、表記された漢字によって意味が異なる。鬼より古い伝承の「もうりょう」では、鬼を払うための陰陽道では敵わないのではないか? 陰陽師である京極堂が苦手なのはそのせいか?というのが関口の予想。
霊能者や宗教家といった具合に言葉で縛りを持たせた(=呪をかけた)前回と反して、今回は曖昧に仮説が重ねられていくのが印象的です。

「御筥様」の悪徳宗教の可能性
御筥様の信者が不幸になる。喜捨額を増やすため、兵衛側が小細工をしているのではないか?という疑いがある。
ただし御筥様は喜捨を求めず、「不浄な財は不幸を呼ぶ」「清めることで幸福になれる」という教義があり、それが喜捨に結びついているだけ。勿論、信者が救われていると感じているなら問題はない。

ところが、鳥口は、兵衛を詐欺師としてではなく、犯罪者として訴えたいのだと言う。

警察の調べにより候補に上がっているバラバラ殺人の被害者候補13人のうち7人が、御筥様の信者の娘であり、最近喜捨額が減った家である。喜捨額減ると不幸になる、その見せしめのために、兵衛らがバラバラ殺人を行っているのではないか?と鳥口は考えています。

警察の内部資料を入手したことで、バラバラ死体が「大きさのぴったり合った箱」に入れられていたこと、それらが家の隙間などに、ぴったり合わさるように置かれていたことも、知っているでしょうから、箱職人だった兵衛の過去、御筥様のご本尊が「箱」という話からの閃きもあるのでしょう。

ようやく・・・!
ようやく、バラバラ殺人と御筥様が繋がったような感じ。信者リストに頼子母の名前はあったものの、問題は、これがどう加奈子失踪に繋がるのか、というところでしょうか。

なんというか、今回の「もうりょう」の説明にあるような曖昧模糊とした、ぼんやりとした感じが、この作品の象徴だと思っています。これまでオカルトなのかホラーなのかミステリーなのか体裁を決定せず放送されてきたのは、大変うまいなあと思いますし、今後に期待してしまいますね。

さて、これまでアバンで関口君が扮していた男は、久保竣公の遺作「匣の中の娘」のお話でした。これだけでも、未読の方はスッキリしたんじゃないかなあ?(笑) 

ところで、新興宗教の話よりも妖怪の話よりも、自分の短編集の掲載順を相談したい関口先生でしたw なんていうか・・・。
京極堂「暇だろ?」
関口「暇なものか!(・・・暇だが)」
の絶妙な間合いといい、関口が可愛くて仕方ない。根暗だけどwww
美男子すぎるキャラ設定みたときはアレでしたが、やっぱり根は変わらんね。そういう顔するから苛めたくなるんだってば!

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2008年11月08日

魍魎の匣 第5話「千里眼の事」

魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣
第5話「千里眼の事」


加奈子失踪から数日が経過。加奈子の行方を捜すため、増岡弁護士は探偵・榎木津礼次郎の元を訪れていた。

冒頭60年前の「千里眼を持つ二人の女性」が描かれ、それを受け継ぐように榎木津が登場。おんばこ様を調査したいと言う鳥口君を連れて、関口が向かった先は古書屋、そこで初対面の鳥口君の過去を言い当てる京極堂が登場、と見事な流れ。

加奈子の周囲について謎がようやく明かされます。
ってか増岡の話が長すぎて音声じゃわかりずらい。
大財閥の創始者・柴田耀弘は、妻も嫡男も亡くしていたが、一人孫がいた。ところがその孫は、ある女性と駆け落ちしてしまう。一日で二人は連れ戻されたが、女性には子供ができていた。その子供が加奈子でした。

女性は、孫と会わないことや、事の経緯を口外しないことなどを条件に、加奈子を育てるための援助を柴田財閥から受けるようになる。やがて孫は戦死。財閥の直血の跡継ぎはいなくなり、病で倒れた柴田耀弘は、自分が死んだのち全財産を加奈子に譲ると遺言を残す。

さらに面倒なことに、柴田氏が先日亡くなった。
行方不明の加奈子の生死がわからないことには、遺言が執行できない。柴田氏の方が先に亡くなっていれば、加奈子に財産が行く。加奈子の方が先に亡くなっているなら、この遺言は無効となる。そこで弁護士の増岡が榎木津の元にやって来たのでした。

女性と加奈子の生活を見張るための第三者機関に属している増岡。直接彼女らを見張っていたのは「抑揚のない馬鹿正直そうな男」(エノさん談)

これまでオカルトかホラーかと、おどろおどろしい展開が続いていましたが、ここにきて相続問題が絡みドロドロした一面が姿を現わす。この転換が実にうまい。この女性が、まあ、おおかたの予想どおりな人なわけだけども。それをエノさんの口を借りて仄めかしてつつ、明言はしないのが憎たらしい。

さて。
なんといってもエノさんと京極堂の登場です。
これまで弁当箱刑事と鬱作家だけだったのが、一気に画面も華やかになりました! CLAMP画ここに極まれり、とばかりなエノさんのビジュアルですが(美形すぎる気もしますけど笑)、神だから、これくらい許されるんじゃないでしょうかwww あー、まあ、それは冗談として、この人の持つ人間離れした雰囲気は、CLAMPに合いますね。

つか和寅(寅吉)がどこからどうみても小林少年です。
どこのショタっ子かと思ったじゃまいか。


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2008年10月30日

魍魎の匣 第4話「火車の事」

アニメ視聴について、すでにいくつか切り始めてます。
テンション高いのが長時間続くのとか、年齢的にキツイかもしれない。と思う今日この頃。だってもう11月ですよ! 早いよ!

魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣
第4話「火車の事」


神奈川県警の監視体制が敷かれる中、木場刑事たちの目前で、加奈子がベッドから姿を消してしまった。さらに雨宮の失踪、美馬作の助手・須崎の殺害。関東で起き続けるバラバラ殺人事件との関連はあるのか?

一つのシーンを多角度で何度もみせる
というのは印象的ではあるものの、しかしアニメーション的には正直厳しいなあというのが感想。おかげで、須崎殺害、雨宮失踪については多く触れることなく流され、バラバラ殺人と美馬作博士の奇怪な噂「フランケンシュタインの造成」と相まって、ホラーかオカルトな雰囲気になっています。二つの事件についても今後情報が出されるのでしょうが。

このじれったい感といい、原作に忠実というか、原作の雰囲気を大事にしてるなと思いますね。なにもそこまでというくらい。これ面白いのか?(ぶっちゃけすぎ) 未読な方の感想を知りたいですね。

木場修の最後の幻想シーン。
戦車に踏みつぶされる兵隊さんたち、残される彼らのバラバラ死体。「これが火車か」と、それはもう真面目な木場修にとって、戦争中の無力感とかもあり、納得していました。
が面白いのは、火車は墓を荒らして死体をバラまくだけで、死を作り出すわけではないところ。あーそう考えると発案者は面白いところ突いてたんだなあ。

来週はー!
探偵の登場だー!
エノさあああん!


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2008年10月22日

魍魎の匣 第3話「羽化登仙の事」

魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣
第3話「羽化登仙の事」


加奈子が転送された先は美馬坂研究所、そこで命を取り留めるも、姉・陽子の元に加奈子の命を狙う脅迫状が届く。

頼子の母親が新興宗教「おんばこさま」に魅せられていくさまと、加奈子の家庭環境の異常さが絡んで、視聴者の不安感を煽る回でした。

街中で手袋をしたスーツ姿の男をぶつかった頼子は、そのはずみで、加奈子を線路へ突き落した「男」のことを思い出す。頼子にとって、来世である加奈子の生死はもとより、死の間際が重要で、彼女が絶対的な幸せにいなくてはいけない。
「加奈子が頼子と仲良くなれて喜んでいた」
という雨宮の言葉も、自分のような人間と仲良くなったくらいで喜ぶなんて「嘘だ」と思いたい。自分の来世は幸せでなくてはならない。
母親のおんばこさまへの狂信と、同じ心理状態でした。

互いが互いの来世だと言った、加奈子の言葉は捻じ曲げられ、頼子の中では消えてしまった。二人とも互いに「会って相談したい」と思っていたけれど、通じていたのかは、今はもうわからない。

大戦を経験し勧善懲悪を求めて刑事になった木場修にとって、加奈子を突き落した人間ができ、それを敵として陽子を守れることがなによりの生甲斐となっているようです。

加奈子の回想シーンといい、今回のラストといい、凄くウマイなーと思うんですが、ほぼ全編、木場修のモノローグとあって、なんとも男くさいアニメになりましたね。木場修の陽子への想い(というか・・・もにょもにょ)もまた狂信的ですし。

ミスリードはいけない
嘘もいけない
でも楽しくなくてはいけない
視覚で語るアニメでミステリーをやる難しさよな。

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2008年10月16日

魍魎の匣 第2話「狸惑わしの事」

魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣
第2話「狸惑わしの事」


涙する頼子と困り果てる木場修で15分。
先は長いというのに、ここで貴重な1話使うことに驚く。頼子と加奈子の別離が事件の発端という見立てには同意できるが。

しかしここまで原作パーフェクトに近いのでは?
読書中脳裏に描いていたとおりの雰囲気で二重の驚き。
原作をまんまやるのか。

「これだから女は・・・」
根っから江戸っ子な木場修。加奈子の姉、陽子さん登場で嬉しいのに、テンション上がる巡査をみて我が身を振り返り「あんまりはしゃぐんじゃねえ」
このあたりから哀しさが漂ってきてます。
陽子の映画を(おそらくリバイバルで上映していたのを)何度も何度も映画館に出向いて見ていたり、木場修って実はロマンチストなんだろうなと想像しているのだけどもどうだろう。
「恐い人かと思ったけど実はやさしい人なんだろうな」
って巡査にもバレてるよ!

鳥口君が言っていた「雑司ケ谷の事件云々」は「姑獲鳥の夏」のこと。探偵と呼ばれて鬱に落ちかける関口君がなんとも(笑) この人が弱っていく姿を見るとついニヤニヤしてしまうんだよなあ。鳥口君の「うへえ」が聴けたのも良かった。

京極堂はまだ出てこない。
ミステリーでは珍しく、登場人物がなかなか揃わないのも、この作品の特徴か。鳥口、敦子ペアが先に登場してしまうとはなんたるw

ラスト慌ただしいようすの木場修と、全体が掴めない建物(関口曰くでっかい箱)を見せて、来週へ緊張感を引っ張って終わり。既読組としてはうまいと思うけど、未読組はちょっと中弛みしそうだな・・・。

魍魎の匣
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2008年10月11日

魍魎の匣 第1話「天人五哀の事」

2008秋アニメ感想(9)

お嬢様学校に通う頼子は地味で大人しい少女。大人びた美しい同級生の加奈子に憧れを抱いていた。あるとき頼子が加奈子から声を掛けられたことをきっかけにして、二人は急速に親交を深めていくのだった。ある夜、最終電車に乗って湖を観に行こうとした二人だが、何者かによって加奈子がホームへ突き落されてしまう。

原作は小説。
京極堂シリーズ二作目のアニメ化です。(ちなみに一作目「姑獲鳥の夏」とともにこの「魍魎の匣」は実写映画化されています。映画の「匣」は、原作をかなり圧縮しているので、だいぶ趣が変わっていますが)

1000ページを超える原作をどうまとめるのか。
メディア展開をする上で大変な作業であると想像します。

アニメ「匣」はその点、原作とほぼ同じ展開。
二人の少女が桜舞い散る月光の下じゃれ合うようすなどは(現代の感覚なら薄ら寒い光景も)とても美しく、ミステリアスで情緒溢れるシーンでした。とくに加奈子の迎えがやってきてハッと我に返る頼子の表情が抜群に良かった。

少女たちの秘密の会合と別離が描かれた小さな物語は、やがてバラバラ殺人、箱詰めの死体、急激に拡大する宗教団体、怪しい研究所と激流の中を翻弄されることになります。
大戦の傷痕深い日本を舞台に、人間の心情を描き出した名作であると同時に、老若問わず描かれた女性の姿で「匣」が閉じられる最後を、アニメでじっくり堪能したいと思います。

ってアニメの話してねえ!
てことで一話目感想を。

CLAMP絵の頼子と加奈子の美しいこと。
うふふあははな映像も↑で書いたように、とんでもなく綺麗でした。
ああCLAMP絵で百合な絵が観れて、わたしはもうそれだけで感動。

木場修はラストに顔見せしてました。
角刈りの強面刑事で、想像どおりのキャラ絵でぎゃあああ!でした。
か、格好ええ・・・!
早く榎さんと並んだ画が観たい・・・!
来週は関口君だ。
それにしてもCLAMPの関君はちょっと格好よすぎでないか?

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